2017年11月12日日曜日

「国際金融都市・東京」を実現させるために必要なのは、「ハード」ではなく「ハート」だと思う件




秋ですねえ
総選挙後は、すっかりご無沙汰してしまった、小池都知事。その都知事が風呂敷を広げる「国際金融都市・東京」構想。

一自治体がそんなことまで取り組むのか、と思うけど、国がやっても自治体がやっても(国は橋本内閣の時代から、「フリー・フェア・グローバル」を合言葉にやっていたけど)考えつきそうなことは同じじゃないか、と思った。

こちらが東京都が打ち出した、「国際金融都市・東京」構想です。(概要)
本文はこちら


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簡単に言えば、上記の図のような感じだそうです。


  • アジアの金融ハブ、というのはニューヨークやロンドンに比肩すべき東京がシンガポールや香港に追い抜かれているのはプライドが許せないらしい。さすがタカビーの小池さん。
  • 人材、資金、情報、技術の集積とは、プロの金融屋が東京でプレーしなければならない、といった感じ。いやあ、ゴールドマンサックスの平均給与が4000万とか5000万とかいうニュースに目くじらを立てる日本人に、こんな芸当ができるのかなあ?
  • 資産運用業とフィンテックとは、銀行にいっぱいある預金を投資に持っていくために、プロの資産運用家が必要とのこと。→日本では、最近はカリスマ投資家になった藤野さん率いるひふみ投信なんてのがあるけど、多くは証券会社の運用子会社でコンフリクトが怪しかったりしますねえ。
  • また、世界の趨勢はインデックスやETFで、運用会社の腕前より、透明精度が高く、低コストで、市場のシステムリスクを避けることが課題となっているので、周回遅れの感がしますねえ。


  • ィンテックベンチャーを呼ぶ? おいおい、日本では未だにPayPalのVenmoが使えねえのじゃなかったっけ?
  • 社会的課題の解決に貢献 → 要するにフューデシャリーデューティーとかEGS投資とか、「お行儀のいい投資」みたいな感じでしょうね。きれいごと、いや失礼。


個人的には、日本、東京が国際金融都市になるために必要なことは、確かに上記のような制度面、つまり「ハード」が整備されると、取引がやりやすくなる可能性は高くなると思います。

しかし、制度の運用面をもっと透明性を持たせなければならないと思います。東京都のような一自治体でできることではなく、これは国民全体が、マスコミ報道に流されることなく判断できるような、フェアな視点と言いますか、マインドと言いますか。

最近でも、東芝半導体事業が入札になると、「外資に技術が盗まれるとだめだから、日本企業が買収すべき」とか言っていました。シャープは鴻海が買収しましたけど、東芝半導体は許されないと、一説では経産省や内閣府が「介入」していたと言われています。

JALの時も政府御用達の航空会社だから外資はダメとか、アメリカン航空が合併提案をしていたのを退けています。

確かに、フェアな経済取引を阻害しそうな中国のような国への売却は議論があっても仕方がないですが、海外の国が日本国内に直接投資するインセンティブを持たせるようにしないと、つまり、投資したい人がすんなり投資できる環境や我々国民の意識の成熟化?とでもいいますか、それを政府主導で行わないと、ダメでしょう。

つまり、東京都だけではなく、国民一人一人の「ハート」の問題

アメリカではよく、Game Change Technology と言われる一発の技術で既存の業界をひっくり返してしまいそうな技術を指しますが、そういったのは既存権益者の高い壁に跳ね返されます。Uberは日本で、タクシー業界の反発などによりまだ駄目じゃなかったか?

こういったGame Change的な事象に皆が耐えられるのか?

とにかく、投資したい、と思ったお金をすんなり受け入れる土壌・ハートの問題が東京が国際金融都市になれるのか、根本の課題だと思う次第です。

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