2017年9月23日土曜日

医者の給与は本当に高いのか? 医者という職業の費用対効果




初めに断っておかなければならないが、給与だけで職業を選ぶことはいいことではない、という認識は持っています。

医者の中には、患者さんと正面から向き合って、様々な啓もう活動(たぶん無料だと思う)を行っていらっしゃる倫理観の高い方もいらっしゃいます(平均的な医者の倫理観は高いと思う)。

ただ、世の中で、医者=高給取り、安定職業、というステレオタイプな見方が浸透しており、「そうじゃないだろ?」って思っているだけです。

田舎の両親や親戚筋と話していると、もう医者と聞くと、猫も杓子もスゲー金持ちっていう前提で話をしていますね。

ああいうのに「決してそんなことはない」と抵抗しても、無意味なので会話に参加しません。


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もちろん、地元で有名な開業医の先生だと、それなりに高給かつ安定している可能性はありますが、開業医といっても自営業者なので、流行らなかった場合はダメですね。

かつて銀行員やっていましたが、医者といっても申告書次第で、是々非々の融資対応でしたね。
(と言っても、開業医の場合は8割以上の確率で銀行は下手に出ていたが)

開業医は二代目ならともかく、勤務医から脱サラして開業する場合、料理店を開業するのと同じで、開業のための巨額の設備投資が必要になり、いきなり借金をしょってスタートする厳しい商売です。確か歯科医の治療台は1台当たり300万~400万ともいわれています(それにレントゲンとかいっぱいかかる)。

ここでは、サラリーマンを対象としたブログですので、勤務医に限定します。

まず、各職業の平均年収(「平均」ってののが、曲者ですが)で勤務医について調査しているサイトがあります。

平均年収.JP 勤務医師

40代から50代で1500万円~1700万円といったところでしょうか?

もちろん、フツーの上場企業の中間管理職より、高いことは当たり前ですが(と言ってもTOPIX CORE30ぐらいの企業の部長レベル?)、正直その程度?とも思ってしまいました。

もちろん、給料の源泉は、原則として、我々の医療保険料から出ていますから、それほど高くは設定できない(国家財政赤字の最大の原因ですからね)のです。

ただし、勤務先の病院以外に、TVや執筆などで「副業」をやっている人はプラスがあると思います。

ただ、私も自分が治療で通院していた、有明にある某がん専門病院の医者たちを観察していましたが、結構激務かつ、重責な仕事でしたね。
(患者は基本的にがん患者なので、診断・治療は気が抜けないでしょうし、外来を担当していると、1日30人から40人ぐらいを「こなす」感じでしょう。手術は集中力が大変でしょうし)

副業収入は限定的だと思います。

人の命を救うことにヤリガイを感じる人(と言っても、助かるか否かは医者の腕と違うところで決まっているケースが多いと思う)なら、ぜひと思いますけど、職場を「生活費を稼ぐところ」と思っている人では務まりません。

長男の学校の進学指導の話しを聞く限り、今は、医学部に進学する場合、地方大学の医学部でも東大合格並みの成績が必要だと言われているようです。
たとえ医学部に入学できても、医師国家試験の合格がさらに必要です(大学に6年通学)。

大学付属病院に運よく就職できても、はじめのうちは、脱サラした大学病院のOBが経営する町のクリニックに応援という名のアルバイトで、週末は診断したりしているようです。

本給+アルバイト代で、それなりの給料になるようですが、これって、時間単価当たりの給与はたぶん少ないはずです。

もらっている給料を使う時間がないので、貯まるとは思いますが、ワークライフバランス派の私は、時価総額1兆円を超えるレベルの企業の中間管理職のほうが費用対効果で見た場合、いいように思いました。
(もちろん、医者の仕事にヤリガイを感じているのなら、全然問題ないと思います)

あれだけ勉強して、それだけ働いて、まあ、カネ以外のところでしょうか。

それでも、街のクリニックで科学的根拠がないような療法、へんちくりんな健康食品の権威づけに名前を貸すなどで、金をかすめ取っているような人も「医者」として君臨していますからねえ。

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