2017年9月21日木曜日

インフラ投資法人について 忘れられた存在か?




インフラ投資法人とは、ざっくりいえば、投資家から金を集めて、銀行でローンを組んで、インフラ(今のところは太陽光発電設備などのクリーンエネルギーインフラのみ)を保有して、その利益を配当で分配するというもので、REITの仲間です。
つまり、利益の9割以上を配当に回します。

現在、3つが上場しています。
  • タカラレーベン・インフラ投資法人(9281)
  • いちごグリーンインフラ投資法人(9282)
  • 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人(9283)
です。
(参考記事)
NISA枠を使って、いちごグリーンインフラ投資法人(9282)に投資
太陽光発電投資 日本再生可能インフラ投資法人(9283)にNISA口座で追加投資

スポンサーリンク


私は上記3銘柄とも投資しています。理由は単純で、配当実施月がタカラ2月、8月、いちご9月(年一回)、日本再生4月、10月と分散しており、できるだけ各月にチャリンチャリンほしいから、という勝手な「毎月分配型」思考によるものです。

配当利回りは、3法人ともおおむね7%台になっています(予想ベース)。

NISAで保有しています。約120万円で、為替リスク、為替手数料なしで8.4万円ゲットです。ついでに言えば、不思議と株価も投資してから10%近くアップしてしまいました。

これは決算を締めると予想以上に、利益が出た、というものが理由だと思っています(いちごなんて向こう10年間の予想分配金を開示した)。

なぜ配当利回りが7%もあるのか、というと、おそらく
(日本再生可能性インフラ投資法人の資料より)

「市場によく理解されていない」、つまりIR不足ではないか、と思います。
時価総額は最大のタカラレーベンで110億円程度ですから。

現在、3法人とも保有する資産は太陽光発電設備のみです(たぶん今後数年も)。太陽光発電は固定価格買い取り制度(FIT)により、発電開始から20年間はあらかじめ認可された単価で電力会社が買い取ることを保証しています。

これを「権利ビジネス」と称している本もありました。

つまり、お天気さえフツーだと、売上高は安定している、ということになります。
また、発電設備を維持するコストはほとんど不要(売上高比で1%もないかも)です。確定利回り事業のようなものです。

売電単価は年々下落していきますが、最初36円でスタートしたものは20年間36円のままです。

不思議で、24円、21円になると、パネル自体の単価が下落するので、投資効率(売電収入÷投資額)は横ばいとなっているのがこの世界です。

したがって、単価が下がっても、投資効率、収益性は同じです。ハイテク・電子部品系のサガですね。

繰り返しますが、業績のダウンサイドリスクは(大地震とか天変地異は一般事業でも同じでしょ? 工場操業停止とかあるじゃない。大震災でトヨタの看板方式がかえって課題を浮き彫りにさせたとか。アスクルの大火災とか。インフラ投資法人でも損保ぐらいかけている)限定的です。

これらの投資法人も全国に発電所を分散させています。

ただし、市場リスクは逃れられません。いくら安定収入です、といったところで、相場が売りのときは売りで株価は暴落するでしょう(そうしたら配当利回りが10%ぐらいになったりして)。

みなさんの大好物のアルトリアグループは2009年の1月~2月には配当利回り9%だったんですから(私は当時、恐る恐る買っていた。もっとガバッと買えばよかったけど後の祭り)。

投資法人(資産保有会社)と運用会社(管理運用する人がいる会社)は倒産隔離と言って、運用会社が破たんしてもそれが投資法人に及ばない仕組みになっていますので、運用会社が悪さをしたからと言って、投資法人が駄目になることは、仕組み上ありません(実際になってみないとわからないけど)。

タカラはタカラレーベンが、いちごはいちごアセットが、日本再生は東急グループがそれぞれスポンサーとなって、次の発電所を供給しています。

つまり、インフラなので、立ち上がりの事業リスク、つまり、土地を選定して、地権者交渉をやって、買って、電力パネルを買って、据え付けて、しっかり発電するかを確かめて、発電所が巡航速度になったら投資法人に売る(アメリカでは「Drop Down」と言っている)ということで、次期資産を獲得していく運びになっています。

投資法人が買うときは、Day-1から収益貢献するようになります。

どこの誰から買うのか、というのは必ずしもスポンサーでなければならないというわけでもありませんが、「安定供給源」というのがスポンサーです。価格は、一応第三者評価のある「時価」ということになっています。

(仕入れ先は信頼がおける安定先がいいって、製造業ほかでも聞くでしょ)

REITの場合、鑑定評価があり、見る人が見れば、その価格の妥当性が推測できるようなので、価格は、「一応」ガラス張りになっています。

通常の不動産REITとの違いは、減価償却費となる非現金支出部分(つまり、減価償却分キャッシュがREITエンティティに残る)も配当として分配する割合が多いことです。
いちごグリーンインフラ投資法人HPより
理由は、太陽光発電などのインフラは、初期の投資が大きく、あとはメンテ程度であり、追加の投資が不要だからです。

現在のところ、発電量が当初見込みより、アップサイドにブレることが多く、配当金(分配金)も上方修正されるケースが目立ちます。

灯台下暗し、で日本でも高配当利回り投資対象はありますよ。


投資判断は、個人でお願いしますね。
応援お願いします。
にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ
にほんブログ村


スポンサーリンク


0 件のコメント:

コメントを投稿