2017年9月13日水曜日

子供とは、昔はプロフィットセンター、今はコストセンター?



私の親の世代やそれ以上の家族では、4人兄弟、5人兄弟は珍しくありませんでした。私の母方の兄弟は実際4人兄弟です(3番目)。
もうなくなってしまいましたが、父方の母の兄弟は7人もいて、区別がつきませんでした(名前と顔は一致しなかったが、顔とお年玉の額は一致したという、生意気なガキだった。。。)。

もちろん、避妊技術の発達もありましたが、かつて子供は下手すると小学校、現実的には中学校を卒業すると(私の両親は高校卒で、当時はそんな感じ)働きに出ていたし、自営や農家だと低賃金の働き手として家の仕事を手伝わせていたりしました。

つまり、子供とは一家にプラスの収益を生む存在だったといえるでしょう。


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しかし、高等な教育を受ける方が収入はいい、ということが徐々に知れ渡り、私の親の世代ぐらいからは「名前だけでも大学を出ておけ」という風潮が出るようになりました。

少なくとも私は父親によくそのように言われました(進学率も30%ぐらいだったか)。

私が大学生になったのは1986年、バブルに向かってまだ上り坂の日本経済。大学の学費が「物価スライド制」(物価が上昇したらその分学費を上げる)なんて生意気?をいう大学がチラホラありました(私の出身校はそこまでではなかった)。

そして、徐々に「受験戦争」と言われるほど、教育費は上がり、私の世代では「浪人当たり前」(一般入試合格者に占める浪人生の割合は7割前後あったと聞いている)と言われるほどになった(今は、「現役で行ける大学に行く」のが主流だそうです。それが証拠に予備校と言われた既卒生が通う塾は当時の面影がない)。

一方、日本ではバブルが崩壊し、勤労者の所得水準は下がってしまいました。しかし、それでも負担すべき学費は下がるどころか上がってしまいました。

これじゃ、経済的負担を理由に子供を産むことを抑制するファミリーが出てきても仕方ありません(実は私も妻に「3人目を産みたい」と言われたことがあるが、ためらった返事をした覚えがある)。
文部科学省白書H21年度

私が大学に入学(私立文系)したのがS61年ごろで私大の学費平均は50万円程度でした(たぶん入学金を除いて、文系理系の単純平均だと思う)。今は85万円程度のようです(たぶんH21からは横ばいだと思います)。
出所:同上

昭和50年(私が小学校2年ごろ)を100とすると、物価は2倍弱の上昇に対し、私立大学は4倍超、国立大学に至っては14倍超の値上がりになっています。

さらに、年収700万円の世帯の学費負担についてベネッセでは、以下の通りとなります。
出所;ベネッセ教育総合研究所

つまり、2人兄弟で、中学生1人、高校生1人の場合、ざっくり年収の13%から15%の学費がかかる計算になります。
出所:同上

年収が上がると負担が減る、という考えは甘く、900万円でも、あまり変わりません(たぶん私立とかに行く確率が高くなるんだろう)。

こういう世帯は、住宅費がざっくり20%~30%ぐらい負担があるはずです(社宅とか借り上げとかだと負担は減るかもしれないが)。

したがって、中学・高校に通っている子供2人の家計は教育費13%+住宅費25%としても、約40%が教育費・住宅費に消えます。かつ、この年収は税込なので、手取りベースだと50%超もあり得ると思います。
(この「教育費」には、一応、学校外活動費、つまり塾、は入っているそうです)

大学が国立でも6%~8%ぐらいの負担になりますので(私立だと10%~12%!!)、同じ状態が続きます。

ましてや下宿ともなれば、仕送りがこれに加わって、もうXXX(ただし地方だと自宅の住居費がもっと低い可能性がある)。

ちなみに食費が8万?(よく食うから、もう少しかかるかも?我が家はもっとかかっている)で年間70~80万円、つまり年収の8%~10%ですね。

住宅、学費、食費で50%~60%超ですか。大学生・下宿生になれば、以下省略。

私の場合、大学の学費は子供名義の株式投資他である程度積み立てていますが、長男の私立高校は計算外だった。

今年は下の子ども(長女)が高校受験で、「私立恐怖症」になっています。彼女の希望校は県立高校なのですけど、ちょっとギャップがあるので、親として心配です。

コストセンターと言うと、かわいそうだが、さりとて親の年収がアップするわけでもない。これじゃあ、消費に回らないよなあ。

我が家では、子供の勉強に対し、一応「温かく見守る」という表の顔なのだが、「無言のプレッシャー」との境界線が自分で引けているのかあまり自信がありません。

単純には、子供たちが自分なりに目標を達成してくれて、親の負担もやさしければ、それでいいのだが。

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