2017年4月27日木曜日

東芝とソニー。従業員の立場から、自分ならどうするか?

このブログは投資のブログなのですが、「サラリーマン投資家」という資本家と労働者という本来利益相反する私が書いているので、時折労働者側になったりします。今回は労働者の立場から。

ここ数か月で、従業員や元従業員の方とお話しする機会がありました。いろいろお伺いして、両社の違いが良くわかりました。


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東芝(の関連会社の方)の話
「チャレンジ」の圧力や上の命令には絶対服従になる点、そして「緊急対策」と称したボーナスカットなどは本当のようです。
(この辺は、「週刊東洋経済」の特集記事や日経ビジネスが総力取材した「東芝 粉飾の原点」にも詳しく書かれている)。

子会社でも自分の会社は黒字で業績回復途上にあるのに、経営陣が勝手にやった原子力事業が原因で自分のボーナスがカットされたり、グループの主力部門でないために、人事では優秀な人を回してもらえないとか設備投資や研究開発費予算が十分に取れないなどのことがあるようです。

また、12月以降の決算のバタバタで、取引先からも「白い目」で見られてしまうそうです。「お宅、債務超過になったらウチの与信管理規程上、取引を見直さないといけないんだけど?」
的なことを言われたり、本来相見積の話があるはずの案件が、その話が来ないなど風評被害?もあるようです。

彼も、どうすべきか悩んでおられました(一部の方はすでに転職されましたけど)。

ソニーの元従業員の方の話
比較的、透明性の高い組織のようです。それなりに言いたいことが言えるそうです(もちろん、言ったところでそれが通るとは限りませんが、ワイガヤな社風は残っているそうです)。

コンプライアンスは厳しかったそうです。確かに早々と米国会計基準にしていましたし、SOX法対策など「面倒くさいけど、ごまかしは一切なかった」と。
(投資家的に見れば、「だから赤字続きなんだよ」って言ってしまいそうですが)
(アッ、東芝も米国会計基準だった)

ただ、個人的には、締まりがないように思う面もありましたが。

東芝の不正は経営陣の暴走、ソニーの業績低迷は経営陣のリーダーシップ不在が招いたように思います。

そのソニーは、やっとアベノミクスの風に乗り、過去最高益並を叩きだすそうです(と言っても金融部門とかの貢献が大きそうですけど)。

東芝の方は、半導体子会社の売却という銀行主導の再建策の第一歩で将来が非常に不安な状況には変わりません(含み益があるのに債務超過だからダメって変じゃない?金融検査マニュアルの犠牲者だな)。

もし、私が東芝の従業員だったらどうするか?


40前後までなら転職を考えたと思います(もっとも過去に転職経験があるから言えるのであって、大卒からずっと東芝にいた場合、なかなか踏み切れないかもしれない。転職とはそういうものだ)。

幸い中途採用の門は年々広くなっている。

50になろうとしている今なら早期退職制度があればそれを活用するかもしれない(これもアベノミクス相場で稼いだ投資資産があるからこそ)。

家族を含めたライフプランニングと仕事やそれを取り巻く人間関係など(ざっくりいえば東芝で仕事を継続するための自分の心の問題を解決できるか)を天秤にかけ、あるべき行動を合理的に選択できるか、容易ではなさそうだ。

大学を出た後の就職で、その後の生活の大半が決まってしまう、終身雇用制度はリスキーな面がある。そもそも日本企業の業績が不安定だからだ。

業績が安定している会社ならいいじゃないか?という向きもあるかもしれないが、それは柔軟な雇用調整を行うから安定しているんです、って10年後はなるかもしれない。

グローバルな競争に直面し、人件費は変動費化する傾向は益々強くなるだろう。結局労働者は資本家に勝てないと悟るべきか。

「働き方改革」で自らのレベルをアップすることが最大の防御か? 資産運用もその一環かもしれない。

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