2017年2月1日水曜日

時天空関、松方弘樹氏 雑感

お二人とも悪性リンパ腫が原因で逝去されました。ご冥福をお祈りします。

この病気は、原因不明で、ステージでも寛解する確率が、他のがんと比較して高い一方、早期発見でもダメな場合もある非常に予測困難な病気です。

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私も治療開始時点で、寛解する確率がどれぐらいあるのか、を散々主治医に確認しましたが、

しっかりした統計はない。たとえあったとして、あなたの症状が90%の確率で寛解するとしても、あなたが90%に入るのか、10%に入るのかを事前に予測するすべはない。したがって、そんなことに集中するのではなく、計画通り治療が受けられるよう、体調管理をしてください」

と言われ、最初はムッと来ましたが、次第にその通りかな、と思うに至りました。
2015年だったか? がん対策基本法が改正されて、初めて全都道府県において、全がん患者の治療統計が行われることになったはずなので、現在生存率がどうの、と言っているのは、分母が一部となっている)

また、統計で何か分かったとしても、あくまで相関性であって、因果性はわかっていない(これはすべてのがんに言えることだけど)。

私も入院していたころ、(消灯は夜9時と早いため)、ネットでリンパ腫の治療生活を綴っているブログを読み漁っていました。
そうすると、患者本人やその奥さんなどが書いていらっしゃるのですが、ある日ついに「旅立たれる」方が何人かいらっしゃって、非常に暗い気分になったことがありました。

抗がん剤が効かない人はなぜか効かないし、効く人は非常によく効く。治療をやってみないと分からない、それががん治療の実態です。

最近、ゲノム解析を進めることで、効く人の遺伝子パターンを事前に解析しよう、という「パーソナライズ」治療の方向性に医療は進んでいます(ビッグデータによるWatson Healthcareなんてのもこれ)。これは、医薬的・医学的・医療保険的には歓迎すべきことです。無駄な投薬を防ぐことが目的です。

しかし、患者の立場に立つと、治療に先立ち、遺伝子検査を受けた結果、「あなたの症状に合う薬は今のところありません。」と宣告されると、治療開始前に絶望の淵に落とされることになりかねません。

従来なら、意を決して、抗がん剤治療を始めるぞ、かすかな希望を持っていた人が。

今でも、難病・難治性の人は同じ気持ちだと思いますが、そういう人が一層増えそうな気がしてしまいます。

個人的な意見ですが、乳がんなんて典型的ですが、診断技術が治療技術より進んでいるような気がして、「わかりすぎて怖い」という状況を心配します。治療技術ってのは、薬価承認制度の関係上、どうしても対処療法にしかならないので。

話がずれてしまいましたが、お二人のご冥福を再度お祈りします。どうしても他人事ではないので、、、。

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2 件のコメント:

  1. gonchan0810様

    初めまして。「ちゃむ」と申します。
    細々と投資ブログを運営しているものです。
    http://gregorians.blog.fc2.com/

    実は私の妻も3年ほど前に同じ病で入院しました。
    今のところは抗がん剤(T-CHOP)が功を奏しているようで
    数か月に一度の通院程度に落ち着いております。

    妻には負担をかけ過ぎていたのだろうか?
    と、迷うことも多かったのですが、
    妻自身が「やりたいことをやるしかないし」と言って
    パートではありますが仕事にも復帰しております。

    ただ、こういったニュースが報道されるとどうしても
    心に重くのしかかるものがあるのだと思います。

    とりとめのないコメントで恐縮ですが、
    このブログのフォロワーとして何か一言させていただきたくなりました。

    これからもどうぞよろしくお願いします。

    返信削除
    返信
    1. ちゃむさん、コメントありがとうございます。
      奥さんと私が同じ心境なのか測りかねますが、基本的にこれまで通りに接して、たまに、家事などを手伝ってあげるとか優しく声をかけてあげれば、喜んでくれるのではないか思います。

      わがままなのですが、普通に接してほしいのですが、気にかけている一面も示してほしい、みたいな感じです。私の場合。

      なんとも申し上げにくいのですが、こういったニュースがあると、やっぱり何か思うことが出てきます。
      特に同じリンパ腫ならなおさらです。

      やりたいことをやるしかない、という気持ちはものすごく理解できます。ぜひ応援してあげてください。

      取り留めなくなってしまいましたが、今後ともよろしくお願いいたします。

      削除