2017年2月8日水曜日

持ち株の第4四半期決算に関する雑感 その3 マクドナルド

糖質制限(と言っても1120150グラム程度は食べています)の私には、マックと言えばマックカフェぐらいしか注文していませんけど、株式投資は別です。なお、アメリカのマクドナルドのことです。

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マクドナルド(MCD
全社的な戦略は、オペレーションの簡素化による来店客数の増加。その一方、ちょっとしたセミオーダー的なメニュー提案(Made for You)やAll Day Breakfast(簡単に言うと終日マフィンが食べられる)などでライバル店に対抗しようとしている。

しかし、16年第4四半期は15年後半に始めたAll Day Breakfastが一巡したことと、外食産業全体がイマイチなこともあって、アメリカの既存店売上高が前年比マイナスなど勢いに陰りが見え始めている。

ただし、アメリカ以外のアングロサクソン諸国(英国、カナダ、オーストラリア等)は好調の様です。アメリカのファストフード競争が激しく、こういったブランド(シェイクシャックとかチポトレとか)が米国内で頑張っている間はグローバルで見た場合、MCDは堅調と言えるだろう(日本もやっと息を吹き返したけど、中国事件以前にはまだ戻っていないと思う)。

財務的には、当初自社所有店舗をREIT化する、というのがあったがこれは採用されずに、直営店舗のFC化をさらに進める、ということになった。アメリカの一部や中国地域のオペレーションを売却し(これはKFCを擁するYam Brandsも別会社化してしまった)、Asset Light計画が進行している。

日本でも持ち株売却の話が進んでいるらしい。

資産の売却代金で自社株買いをする、といういかにもアメリカらしい経営戦略だ。
このおかげで、MCDの株式数が昨年同期比と比較して10%近くになっている模様だ。
Weighted average shares outstanding-diluted
829.7
919.9
(90.2)
(10)%

これがMCDHPから転写した四半期中の移動平均の発行済み株式総数である。829.7百万株というのが2016年4Q919.9百万株というのが20154Qであり、90.2百万株が減少、10%の減ということになっている。

昨今、EPS2ケタ成長というのはダウ平均採用銘柄では厳しくなっている(ドル高、低成長・低インフレ)。そういった中で、達成したのはGood Jobと評価されるだろう。

これを「数字遊び」と捉えるか、「株主重視の経営」と捉えるか、日本人的には何とも言えない。しかし、「株主重視経営の国アメリカ」で、ダウ平均採用銘柄というトップ企業で行われている株主還元の実態である「勘定」が中心思想

日本だと、FC化すると本部の言うことを聞かなくなるので、大きな施策を打つときにうまくいかない、とか「感情的な」反論が起きるし、今の日本マクドナルドの凋落は原田さんがFC化を進めたからだ、と非難があったり、不人気です。

アメリカは勘定、日本は感情

詳細はよくわからないのですが、ある程度経験のある従業員にファイナンスを斡旋して、直営店と出来の悪いFC店を任せて、FC化させると店舗の業績が改善するというのがグローバルなスタンダードらしい。

MCDYUMの成功例を見ても、現場は現場に裁量権をある程度持たせて任せる(注:これはフランチャイザー側の言い分)方が、こういったグローバル企業の地域戦略では有効らしい。

FC化は賛否両論があると思うが、MCDYUMのようなグローバル大企業でもやってみて、最適バランスというのがあと10年ぐらいすれば出てくるのだろう。壮大な実験だと思う。

さて、その株主還元の結果?だが、HPていだい、債務超過になってしまっている。169月末で4億ドルちょっととなっている。

この債務超過を是とするか否とするかであるが、債務超過というより、株主資本の返還というのが実態(配当金の課税関係はわかりません。特段確定申告で取り返そうなんて思っていません)。

あちらの法律は詳しくないのですが、「自己資本充実の原則」を第一とする日本の会社法ならばよろしくないですね。

しかし、債務超過議論をテレカンで論じられた、という記憶はありません(フィリップモリスも債務超過です)。

議論の中心は利益よりもキャッシュフローです。営業CFの水準とフリーCF(営業CF-設備投資)の水準は盛んに議論されます。CFが回っていれば、BSは在庫水準以外、大して議論になりません。私も特段債務超過を気にしていません。

なお、日本だと公官庁から公共工事などを受注する可能性のある企業は、債務超過だと入札資格がなくなってしまうことがあるようなので、資産超過か債務超過かは営業上でも大事なことだ(もちろん、銀行借入上も形式基準で金融庁検査で「分類」対象となってしまうので、銀行の事務処理上は「めんどくさい先」に陥ってしまうリスクがある)。

さて、MCDへの今後の方針であるが、悲観もせず、普通にホールド継続です。外食産業はトップピックにスターバックスを置いています。マックにはあまり行きませんけど、私はスタバのヘビーユーザーです。株価が軟調になっており、配当金を貯めて、バリュー価格でズバッと刺したいです(なかなかタイミングが合わないけど)。


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