2017年1月31日火曜日

持ち株の第4四半期決算に関する雑感 その2 Kinder Morgan、Enbridge シェールガス関係

仕事以外、投資に費やす時間の大半はこの時期、決算のレビューなので、この話題がしばらく続きます。完全な備忘録です。
決算レビューしたからと言って、即売ったりすることは(たまにあるけど)、米国株の場合はないのですけどね(笑)。

久々のシェールガス、シェールオイル、オイルサンドに関する話題かも(笑)


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KMI
明るい話題は、カナダのオイルサンドをバンクーバーまで運ぶTrans Mountainがカナダ政府とバンクーバー政府から承認を得た点だ(「但し、この条件を満たすこと」という条件が150以上ついていて、ブリティッシュコロンビア州の原住民との合意というのが最大の関門)。

このプロジェクトは2011年ごろC$54億ドルと見積もられていたが、もっともっと上振れしているはずだ、というのが大方の見方。
増配は2018年までなさそうな印象。Net Debt /EBITDA倍率は5.4倍というのが2017年の見通しでやや悪化。これは原油生産関連事業のEBITDAが下振れすることを意味している。

暗い話題は、上記のカナダ案件を含め、いくつかの新規パイプライン案件にスポンサーとのJVで行う予定、と言っている点。多分工事費が上振れ、採算が低下、資金調達は内部調達のみ(KMIは株価急落を受けて、新株を発行するのが難しくなっている)という状況から来た苦肉の策だろう。
さらに、天然ガスのGatheringという事業のダウンサイドリスクが顕在化しそうな点。

これは、簡単に言うと、掘り出した天然ガスを水とガスに分解したりする作業のこと。Liquid Gasという水分交じりのガスが今シェールガスの主流。同ガスのLiquidの部分は原油、コンデンセートなど「副産物」に分解できるので、天然ガスが二束三文の値段でしか売れなくても、原油・コンデンセートが相場で売れれば儲けもの、という構図だった。

しかし、ご存じのとおり、原油価格が暴落して、米国のシェールオイル油田では「選択と集中」が進んでいます。

天然ガスの運搬自体は「Take or Pay」で長期間固定が原則の収益構造となっているが、Gathering事業は、作業数量に比例するフィー体系になっている。この部分が弱含んでいるそうだ。

KMIGatheringは全体に占める大きさは大したことがなさそうな感じだったが、ENBEnbridge)の子会社でEEPEnbridge Energy Partners)というMLPMaster Limited PartnershipJ-RIETのパイプライン版のようなものと思っていれば、7割ぐらいは合っている)がやっているGathering事業がかなり下振れしそうなことを言っている。したがって、EEPの分配金をカットする可能性があるとのことだ。

EEPGathering事業の太宗はあの、バッケン油田のようです。一世風靡をしたサウスダコタだったかな?のバッケンも少し影日が差しているようです。全米の失業率が10%近くあったころ、この辺の街は3%台だ、といって大いに話題になったんですけどね。

したがって、2月発表のENBの決算がちょっと怖い。

KMIに対する投資方針は引き続きホールドを予定しています。当面、自己資金で新規工事をこなしていって、もし株価が18ドルぐらいまで下落すれば、買い増しも考えてもいいが、今は他の株を優先します。


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