2016年9月21日水曜日

バルニバービ(3418:外食)説明会レポ

青いナポリというガーデン風のイタリアン
1510月に上場(マザーズ)したばかりの、外食バルニバービ(3418)の決算説明に出席した。
この会社のことを知ったのは、会社の近所に「鹿屋アスリート食堂」という変わったレストランがあったことだ。


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簡単に言えば、大衆食堂ではないが、定価で13采を自分で選んで食べる、というのがスタイルであるが、「アスリート食堂」という名前の通り、鹿児島の鹿屋国立体育大学と提携したスポーツ好きで健康志向の人向けの食堂、ということらしい。

メニューの一つ一つにカロリー、栄養成分(タンパク質、脂質、糖質、食物繊維量)が明示され、会計するとレシートに自分の選んだメニューでいくらの栄養成分が取れるのかを明示してくれる。
鹿屋アスリートメニュー一例;糖質が気になる人はライス抜きの選択ができる
一食当たり糖質を30グラム~40グラムぐらいをめどとしている私にとってみれば、毎日コンビニサラダとブランパンでは飽きてしまうので、ちょうどよかった。その運営会社を調べると、バニルバービという変わった社名の当社だった。
(単位は百万円)

株価 2,378
PER 20.9
配当利回り 0.42%
時価総額 98億円

行くとアナリストなどの数は盛況で、話題の会社の様だった。会社のコンセプトはチェーンレストランとは真逆で、「いかにこの場所でニーズに合った店舗を出せるのか?」という企画力が強みの様だ。鹿屋アスリート食堂というのはどちらかと言えば、これからの事業で主流はカフェ・スイーツ、イタリアン、学生食堂の受託等の様だ。

私が行った店は丸の内だったので、「皇居ラン」などの人がターゲットかもしれない。

マルチブランドでもマクドナルドのような単一業態とも違い、地主オーナーが「こんな店を出してほしい」と言われると、それに見合ったコンセプトのレストランを出すらしい。したがって、70数店舗あるが、業態的には40以上もある。

かつ、原則として店舗ごとの独立性を重んじており、軌道に乗った店舗はどんどん分社化して、子会社社長に店舗オペレーションは任せてしまうようだ。したがって接客ひとつとっても店によって違う、と言っていた。

地主オーナーから見れば、最初から差別化したレストランやカフェがオープンできるメリットと、運営する店舗スタッフは当社の傘の下でやりたいことが自由にできる、というメリットがある。

当社自身は、こういった人々のリクエストを受け入れることで(もちろん消費者ニーズに合っていることが大前提であるが)、出店コストを安くでき、従業員モチベーションを最大化できるメリットがある。

チェーン展開とは真逆の発想で成長を志向している外食事業である。

その自由は発想と、斬新(というか自由な)企画力は大いに魅力的だと思った。上場して日が浅いことと、少しずつ地主オーナーの評価も上がっているようなので、出店依頼の引き合いが多いようである。業績にも勢いを感じた。

外食なので、お約束の株主優待もある。優待内容は、まあ普通かもしれない(ざっくり2回分の食事がタダになるように計算されていると思う)。


ただし、以下の課題も。
サービス面の発想を自由にすることで、柔軟な企画力、出店、店舗運営が強みのようだが、大きくなればなるほど、管理面も重要になってくる。食中毒、表示偽装、労務管理など外食特有の事業リスクが今後やや不安。

当社は、従来賃借していた物件を買い取ることで、固定費を下げていくようで、IPO資金のいくばくかを店舗購入資金にしたようだ。「持たざる経営」が主流の中に合って、これはやや心配だ。今の勢いを利用して、出店に力を置いた方が投資リターンは良いと思う。この辺の株主ファイナンス意識がどうなのだろうか?

前期の既存店売上高は99.7%だった。消費の息切れが言われているので、100%割れは仕方ないけど、会社の勢いから考えると、100%は欲しかったなあ。

代表者の話しぶりを聞いていると、こんなことを思った。自由さという強みと上場企業としての管理のバランスをどう取って行けるのか。株主目線のリターンを出せる会社なのか?経営陣は若いようなので、経験のある人が管理本部長でこの辺を指導してくれると、投資家としてもやや安心か?

数店舗ほど「デューデリ」してみよう。私も丸の内のいつも前を通っている店舗が、「これも当社の店だったんだ」ということもあって、子供名義で優待目的を理由に最低単元買ってみようか、と思った。

出展経緯の一例
大学側が、単なる「学食」の域を超え、地域コミュニティーの人にも食堂を開放し、かつちょっとしたセミナーなども開催できるような人が集まる学食を作ってくれ、と言われ作ったといわれる店舗(内装コストは大学持ちで、家賃も安くしてもらっている代わりに、ランチを550円で提供するようです)。

 
名城大学の学食
天王寺公園エントランスエリアに公園での楽しみが増える様なイタリアンレストランを作る(この業態はほかでも似たようなものがあるけど)。公園に人が来たくなるきっかけを作るようです。
ピザ窯焼き体験コースなどを作って、来店目的を明確化させるようです

現在のチェーン経営の固定概念を打ち破れるか、慢心してダメになるのか、当面は勢いのある業績が期待できると思うけど、どうでしょうか?

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