2016年6月21日火曜日

JT たばこ産業アップデート 日経ビジネス「JTかすむ未来図」を読んで


たまたま目にした日経ビジネスの613日号の特集「JTかすむ未来図」を読んでみました。
たばこ産業は私のポートフォリオで第一位の投資セクター。JT:日本たばこ産業へも投資ポートフォリオでも1512月末現在4位、フィリップモリスインターナショナル第1位、アルトリアグループ第2位と3社で全ポートフォリオの21%を占めるなど圧倒しています。


スポンサーリンク


記事全体は読者の不安感を掻き立てる、マスコミ得意の論調となっています。ざっくり言えば、

今まではうまくいっているが、今後は今まで通りにうまくいかないかもしれない。なぜなら、先進国のタバコ人口は確実に減少、規制もますます厳しくなるから。新興国はフィリップモリスとブリティッシュアメリカンたばこでがっちり固められていて、参入障壁は高い、電子たばこはフィリップモリスに遅れている。

そして、旧霞が関企業でよく言われる、株主である政府が規制強化で会社の経営に悪影響を及ぼすという、コンフリクトの存在、等々。

個人的にはそれほど悲観していない。もちろん楽観もしていない。たばこ産業はここ30~40年、悲観の連続の歴史だったと思っている。

ただしフィリップモリスなどは外部環境の変化を乗り越える経営柔軟性を持ち合わせていると考えている。PMにできるのなら、JTも追随するだろう。

ただし、記事で書かれているようなJTがナンバーワンになる、ということはないと思う。

以下雑感をつらつらと。

昨年買収した「ナチュラル・アメリカン・スピリット」(アメスピ)は、買収発表があったときは腰を抜かすほどの高値だったと思ったが、案外イケそうな感じがする。確実に売上高が伸びているようだ。有機たばこという野菜の様なコンセプトが受けているらしい。

電子たばこ、PMのアイコスが日本で好調の様だ。JTのライバルと記載されているPMについてもある程度情報があった(ブリティッシュアメリカンたばこは直接PMと競争しないような地域で強かったりする。例:ブラジル、パキスタン、インドなど)。
JTは王者PMと競争する地域が多い(日本、ロシア・欧州等)。この辺がJTの限界かもしれない。

アイコスが好調なPM日本法人の社長は、「紙巻きたばこがなくなってもいい」というほど電子たばこの未来に自信があるようだ。PMでは電子たばこのことを「Risk Reduced Products」と呼んでいるぐらい健康への影響を抑えたと自信を持っている。
アイコスがマルボロ並みになればいいなあ、などと思ったりする。

日本の喫煙人口は過去10年で1000万人も減少したらしい‼
過去20年間でたばこの販売量が半減したらしい‼
(これだけ減っても、がんに罹患する人が増加する一方である)

アメスピを海外でJTの販売網で売る(クロスセル)ことによるバリューアップが期待できそう。

先進国では、相当キツイ規制を受けているが、電子たばこ・噛みたばこ・有機栽培たばこなどイノベーションも起こっているので、まだまだ可能性は残っている。

そして最後の市場、中国が外国たばこを「開国」する日がいずれやってくる。中国は世界最大のタバコ市場であり、かつての日本のように専売公社の民営化と開国が行われ、シェアの3割程を外資が取れると、相当な市場拡大になる、と期待している(日本ではJTのシェアは未だに60%超ある)。

アメリカではマリファナの合法化の動きがある。その場合のたばこメーカーのマリファナ取り扱いに期待。さらにアメリカでは利益率の高い噛みたばこは数量拡大が進んでいて、アルトリアグループの収益を支えている。

最初のタバコ銘柄であるPMとアルトリアグループに投資してもう8年目になろうとしていますが、これからもタバコセクターへの投資は、しがみついていきます。

投資判断はご自分で
応援お願いします。
スポンサーリンク








0 件のコメント:

コメントを投稿