2016年2月8日月曜日

ティア (2485)日興IRセミナー その1


日曜日は結局、日興IRの会社説明会に参加してしまった。

大和証券、ブリッジサロン(読売新聞系)、そして日興というのがよくいく説明会です。
大和証券は、最近1回に4社も説明会をぶち込むので、足が少し遠のいてしまっている。

4社もあれば、①聞きたくもないイマイチ企業と「抱き合わせ」になりやすい、②3社でも4社でもクオカードは500円しかもらえない、③そういったモチベーションで4社も時間を費やすのは苦痛だ、といった理由からです。


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日興は最近、申し込むだけ申し込んで、結局行かない、というパターンが多かったのですが、1週間ほど前に再通知が来てしまったので、行かないと抽選に外れてしまうのでは、という思いがあったので今回行くことにした。

前触れが長くなったが、行った中で2社紹介しようと思う。今回はティア(2485)です。

おそらく中小型株を中心に投資する個人投資家では比較的有名な会社かもしれませんね。

葬儀専門請負会社で全国展開を目指している会社です。

13年ほど前、コンサル会社勤務時代、葬儀会社の再生をやっている人が同僚にいて、少し話をしたときは、葬儀情報は地域の病院施設に密着していないと入ってこないので、地域性が非常に重要である、ということを聞いたことがあった。
(その情報をもらうことに、また色々あるようなのですが)

したがって、当社のように広域(といっても本社名古屋中心にドミナント展開を行っているが)で勢力を拡大していく方法がなんであるのか、を知りたかったが、そこは聞けなかった。

さて、この会社、社長さんのカリスマ性というか、「感動経営」方針が大きく印象に残った。
なぜこの会社を作ったのか、どういう経営方針なのか、社名がなぜ「ティア」(涙)なのか・・・。

独立前に葬儀会社に勤務していた時に、葬式を立派に行って、喪主・遺族の方に「立派に送り出してもらって、ありがとう」と涙ながらに言われたことに感激して、この商売に入った、というもの。

従来型の互助会系の葬儀会社は、葬儀費用が「ボッタくり」で、価格に透明性を持たせて、安くしても十分利益が出る、という点に気づき、いわば葬式の価格破壊を行った。

さらに、経営戦略を①徹底した人財教育、②葬儀費用の明確化、③直営・FCによる積極出店と分かりやすくしている点もいいところだ。

葬式で感動してもらうためには、従業員教育が必要だ、という社長の方針。結婚式は2回できるが葬式は一生に1回だけ、したがってサービスの失敗は許されない、としつけ?を徹底しているらしい。

出店については半径3キロ以内のドミナント展開を行っていく、というもの(葬儀情報の入手や顧客評判などと関係するのだろう)。

現状、愛知・岐阜・三重を中心とした展開だが、大阪地域はFC中心に展開している。関東(埼玉・茨城・神奈川)にもFCで進出をしている。
やはり葬儀というイベントは地域性が非常に強いので、直営でいきなりアウエーだときついのではないかという印象を持った。

ただ、出店するのに、ざっくり計算すると、1店舗1.2億円以上かかるため、営業利益がやっと10億円に達した当社では「素早い展開」は正直きついと思った(また、水準の高いサービスを維持するのも、急激な拡大では追い付かない)。

そこは当社も心得ているらしく、中期計画でも年間では、直営4FC4合計8店舗ずつ出店するような計画になっている。

15/9期の葬儀単価が107万円、直営の葬儀件数は8019件、直営店舗43(期末)なので、1店舗年間ざっくり8019/43186 186件×107百万円=2億円の売上高となる感じ。

FC事業(36店舗)はロイヤリティと物品売買収入で、総売上高に占める割合は3%程度と小さい。したがって直営店舗の増加が当面のドライバーとなる。

葬式は将来ますます単価が低くなる、と見通しており(少子化による兄弟姉妹の減少、喪主の高齢化に伴い、葬式時点で定年退職するケースが多く、会社関係の葬儀招待者が激減するなど)、安売り?が得意の当社に追い風だ、と言っていました(しかし、その割に投資コストは低くならないので、投資効率がどうなるのだろう?)。

ティアの株価チャート(分割調整後)。東証に優先市場が移ってからのものだと思う。中小型株らしく、軽快な?動きですね。

感想など
  1. 私が保有するJPホールディングス( と比較すると、葬式なので正直夢がないが、こちらは完全民間事業(補助金などはない)である点はよい.
  2. また、葬式需要も当面「成長」する。ただし、上記の通り、親せきや会社関係の招待客が減っていくので、小葬化されていくのは確実で、葬式そのものの価値観の変化は要警戒か。
  3. ただし、当面(5年から7年)はまだまだ成長余地があるので、長期ホールドに向いていそう。もっとも株主還元は、成長期でもあり、そんなに期待はできないだろう。
  4. 堅実成長型(売上高成長の年平均8~13%ぐらいのイメージ)のような気がする。
  5.  
  6. 気になる点は、「感動経営」がちょっと青臭いところ。社長さん、この話になると力が入るのですが、たぶん、このような話は何百回としてきているはずであり、力のこもった感動話が即興でできてしまう、というのはある意味怖い面もあるような気がちょっと気になった。
  7. 株価はフェアバリューか少し安目かもしれないが、相場そのものが危ういので、さらに急落すれば安心して買うスタンスでどうだろうか? あまり景気の波と関係ないビジネスのはずだ。

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