2015年12月5日土曜日

配当貴族銘柄Genuine Parts(GPC)59年連続増配 #22 S&P Dividend Aristocrats

Genuine Parts Companyは、なんとP&Gに並ぶ59年連続増配の配当貴族銘柄です。何をやっている会社か、という説明はなんともうまく言えなくごめんなさい。日本ではなじみがない形態の会社ではないかと。


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売上高の55%は自動車部品などを自動車アフターマーケット(整備工場やディーラーなど)に届ける卸売業となっています。
さらに売上高の29%は工場など製造業者にやはり工作機械等の部品を届けるような業務です。

そして11%は大塚商会のような中小のオフィスにオフィス用具を届けるような事業をやっています。
自動車部品事業の売上高の約7割はB to Bですが、3割はB to Cでショップも運営しているようです。オートバックス的なイメージです(オートバックスのようにAVなどはおいていないと思いますが、タイヤとかオイル・バッテリーなどがメイン)。

彼らの存在意義は「便利屋」のようです。整備工場が困ったときに、ちょっとした部品を24時間以内にどこにでも(もちろん北米中心ですが、最近ではオーストラリア・メキシコなどにも進出)提供できるネットワーク力のようです。

顧客は、数多くの車種のちょっとした部品をいちいち手元にストックしておくことなどできないので、GPCが倉庫役を引き受けている、そんな感じではないかと。

同じような役割を製造業の工場に届ける(機械の調子が悪くなって、部品交換となると、さっと飛んできて部品を供給するような感じ)。

GPCはしたがって、あらゆる車種のパーツをストックし、蜘蛛の巣のようなネットワークを張り巡らせ、低コストで部品を仕入れる能力が必要とされています。

地域に中小の事業者で、一定の地域や事業所に限定して同じようなサービスができる業者はたくさんいるようですが、北米という広範囲に及んで、同じようなサービスの質や技術を保障してくれる事業者は、当社が最大規模のようです。

自動車メーカーも当社に任せておけば、あとはしっかりやってくれるし、消費者顧客からの評判もいいので、積極的に部品を卸しているようです。トヨタもホンダも取り扱っているようです。

また、安全性や耐久性など特別な精度が要求されないパーツは自社で製造開発しているようです。これが商社であるにもかかわらず、7%という高い営業利益率が出せる秘訣のようです。

このようなビジネスで59年連続増配を更新中です。いやあアメリカ企業は奥が深い。

日本だと垂直的にメーカーから取り寄せているケースが多いと思いますので、例えば車が故障すると「メーカーに在庫があれば、23日で届きますが、なければ・・・。」という感じではないかと思います。


それが、あっさり解決できるとなると、消費者にも利便性が高いですね。

最近5年は、リーマンショック後の米国景気の回復、特に自動車産業の回復は「復活」と言ってもいいような感じですし、非常に順調に業績が推移しているように思います。過去5年間の年あたりの平均成長率は、売上高8.2%>営業利益9.4%>EPS11.3%で、EPS2ケタ成長となっています。

売上高の成長より営業利益の成長が大きいのは規模の経済が働く(物流センターなどの稼働率がよくなっているのだと思います)からで、さらにEPSの伸びが大きいのは、必殺?自社株買いですね。

アメリカ企業のCEO/CFOが求める理想の財務推移だと思います。

ただ、株価のほうはFairly Valuedという感じで、すでに織り込まれているようです。配当性向は50%前後、配当の成長率も8%~9%だと、あのコカ・コーラと比肩する出来栄えではないでしょうか(実際には59年連続増配なので、その部分ではコカ・コーラ・53年連続・をしのいでいますね)。

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