2013年3月25日月曜日

日本株雑感

アメリカでは雇用統計がこのまま毎月20万人前後の非農業部門雇用者数の純増が継続し、失業率が順調に下がれば、又はインフレ率が上昇すればという条件付きで、金融緩和の出口戦略を模索する段階に入っていきそうです。それが4月からか、7月からか、10月からかはわかりませんけど(債務上限問題とかまだ火種が残っていることも忘れちゃいけないが、既に織り込んでいるように個人的には思う)。

何気に、アメリカ経済が良くなればなるほど、株価に硬直圧力がかかって、イマイチ成長だと金融緩和が継続されるので、かえって株価にポジティブな矛盾したイメージを持ってしまいます。

一方、日本ではこれからアベノミクス第1段が実行に移されようとしているので、株価下支え要因となると思われています(アメリカが金融引き締め、日本が緩和だと、たとえ財務大臣が、「学者はダメだ。なぜなら学者だから」とか、あさっての方向を向いた発言をしても、簡単には円高にならないだろう。円安要因ですね)。

アメリカで緩和策をやめるのは国内景気の回復が軌道に乗るからで、世界景気にはよいこと。

ということで、世界景気回復途上である、という見方に変わりない。

一方の日本株は、株価が上昇するとPERであーだ・こーだと議論されるが、株価が低いとPBRであーだ・こーだと議論される。ダブルスタンダードか何かわからないが、相変わらず単純な評価軸で考えにくい存在であることは確かだ。
ちなみに現在、日経平均は予想PER22倍、PBR1.27倍である。もう「PBRで見たら全然割安だ」という様な人は見かけないけど。

自分はアメリカ株と同じ尺度で考えることが出来そうな日本銘柄にしか投資しないことにしているので、こういった議論はあまり気にしないが、それでも花王3,000円超え(予想PER22倍)、ピジョンは6,500円超え(予想PER27倍)など、自分では高所恐怖症に陥るような高さにまで到達してしまっている。
ビジネスモデルや事業実態が順調にいっている会社なので、売り基準には程遠いが、ちょっと考えてしまう。哺乳瓶を売る会社に、ちょっとした成長株なみの評価がついている(確かに成長ストーリーが分かりやすいというのはあるが、老舗メーカーですよ)。

マスコミなどの外野は極端なことを吹聴して煽るのが一種の(彼ら自身の)仕事ではあるが、それに連れられているのかわからないが、株価もピンポン玉のように上下運動するので、やっぱり(比較感ですが)じっくり長期で構えにくい投資対象と言わざるを得ない。

そのボラティリティを「利用」するのが投資ってもんですが、アメリカ企業の様に業績やファンダメンタルズはしっかりしていても、株価だけ暴落するのと、株価のみならず業績等も暴落し易い日本企業では、同じ株価ボラティリティでも中味が違う。

これも日銀がしっかり金融政策を実行すれば、だいぶマシにはなる可能性があるけど(円高対策)、利益率の低さ等(例えば、日本では営業利益率が10%あれば「優良」に入るがアメリカでは、業種にもよるが「当然」に近い感覚)は企業自身が克服しなければならない問題だと思います。

現時点では、私の様なスタイルの者には日本株投資は身動きがとりづらい状態になってしまったと思っています。

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