2012年4月18日水曜日

東芝テックのIBM流通業向け情報端末事業の買収について


ロイターの記事を読む限り、双方にWin-WinM&Aに見えます。
東芝はIBMの持つ世界シェア1位の流通業向け端末事業を買収し、IBMはソフトウエア、ITアウトソーシングビジネスに専念できます。

円高を利用して、日本のグローバル企業が世界のIBMの資産を手に入れた、となれば華やかな記事なのでしょうね。

しかし、POSレジはもう一昔前のもので、コモディティ化しつつあります。

IBMのホルダーである私が言うとバイアスがかかってしまいますが、このディールで、また「世界市場で活躍する日本企業よ、いいぞ」な~んて思っていると、片手落ちだと思います。

IBMは自らの事業目標を追及するために、あえて世界シェア1位のハード事業から撤退したのです。「組織は戦略に従う」という経営戦略の教科書どおりに着実に手を打っているのです。

(日本だと、「組織は人に従う」にどうしてもなってしまいませんか??? 組織を変更するとき、主要役員の数だけ本部が先に出来てしまいがちのはず)

おそらくIBMの利益率は多少改善するでしょう。それ以上に、新CEOが投資家に、ソフトウエア路線を再アピールできた点が彼らのメリットではないかとおもいます。きわめて合理的な行動に思えます。

私もIBMの選択は、ホルダーであるがゆえに、正しいと思います。

事業を売却するときは、まだ「売れ時」に行うのがよいのです。赤字でダメ事業になってからでは遅いのです。結婚と同じで婚期を逃してはいけません。

日本企業はとにかくいろんなものを抱えて、結局大赤字で躓いてしまいます。売りもM&Aなのです。株と同じですね(株も経営も投資判断という点では似ている)。

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