2012年4月22日日曜日

株の売り時(損切り)


非常にしばしば議論されるネタですね。損切りが出来ないとダメだとか、買値から▲X%下がったら自動的にロスカットしろとか、言いますね。

まず考えるべきはなぜ株を売るのか?(株を売る理由) 
私は信用取引をしていませんので、ロングの場合ですと

  1. 十分なリターンを確保した時
  2. これから株が値下がりそうだから
  3. 投資した時点のストーリーと「株価」が違った方向に向いたから
  4. 投資した時点と「業績見通し」が(主として)悪化したから
  5. 不祥事等が発生して経営陣が信頼できなくなったから

などなど

が考えられます。

やはり、各人の投資目的、投資方針等によって、売り時は変わってきますが、以下は主として損切り(上記の例ですと、3~5が該当するのではないかと思います)について考えたい(1とか2とかは満足した「EXIT」なので議論になりにくい)。

「長く」(注:長期取引とは限らない。デイトレでもスイングでもいいので、株式市場で5年から10年以上は継続して取り引きするような投資家をイメージ)勝負を行っていくためには、常に良いコンディションで相場に対峙したいと思うのではないでしょうか?

いつまでも過去の誤った判断や誤った投資を引きずっていては、精神衛生上よくないと思います。仕事の失敗でいつまでもくよくよしていても仕方ないですよね。

どこかでケジメを付けて、フレッシュな気分で臨みたいものです。

損切りとはそういった「精神衛生の維持高揚のため」に行われるべきものだ、と個人的には考えます。これが結論です。

自分が「長く」株式市場で取引を行っていくための精神衛生を保持していくには、どういった時に株を売るのがいいのかを考えればいいのではないでしょうか?

したがって、「良い精神コンディション」を保持できるのであれば、手段である売り時は各人によって様々であるべきだと思います。

(もちろん、相場そのものが下落局面にあるときに、よい精神コンディションを維持するのは簡単ではありません。長く取引していくためには忍耐や規律といった我慢系の心構えも同じぐらい必要だと思います。ザックリとしたイメージですが、我慢の時間帯が8割で残り1割から2割程度の時間帯で、一気に株価がアップする、そんなような感じがしています)

ちなみに私の場合は、投資銘柄に個別に簡単な投資ストーリーがあって、それを年ごとあるいは四半期決算ごとにロールアップしていき、根本の見通しが崩れたら売るようにしています(今だと配当の成長率が思ったほどでもないとか感じた時。配当の成長を測定するには業績を測定しなければならず、業績を予想するとなれば業界動向やマクロ動向も勘案せざるを得ませんが、この辺は大雑把)。

また、経営陣による不祥事など発生すれば、当然売りになると思います。

更に、なんとなくホールドするのが気持ち悪くなってきた場合も売ります(言いかえれば独断と偏見、しかし、この第六感も否定はしていません)。

まあ、こうやって損得を繰り返しながら、形が出来上がっていくように思いますが、最低12年はホールドして、4回から8回の決算発表時にシナリオチェックをしていくことを重要視しています。

しかしながら、例えば、10%下がったら即売れというアドバイスは、言っている本人は何らかの経験上それで納得しているのだとは思いますが、聞いている方はそれで納得しているのかなあとお節介に思ってしまいます。

こういう定量的なロスカットルールの人は、売却代金はどうするのでしょうかね。それについてのアドバイスがないので、片手落ちかもしれません。

売却代金で定期預金か個人国債でも買え、とアドバイスするのなら、それはそれで理解できますが、そのお金はまた株式市場に戻すのでしょう?

損切りしたお金で、次の投資が成功する確率、次に買った株がまたまた▲10%下落する確率、実は売った株を持ち続けていると+10%超上昇する確率、どれも理論的には同じはずです(これを統計できる学者は多分いないはずだ)。

10%ですぐ売らなければならない程度の分析能力で、次に買った株が+10%超稼げる、と考える前提も、都合が良すぎるように思いますが、まあ、当人がご満足されているのなら、それで良いと思いますが、それが勝ち残るのに当然だ、と言っている人の意見がクローズアップされることに違和感を覚えます。

なお、利益確定ルールとセットで指導されている方は、一応筋が通っているので納得感があります(手数料を入れるとどういったリターンになるのか一度聞いてみたい気がするが)。

要は自分なりの答えに行きつくまで、試行錯誤がやっぱり必要なのではないでしょうか?投資の模範回答は一つではないと思います。私は未だ試行錯誤期間中にありますが。


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